2017年05月02日 - ビジネスブログ

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2017年05月02日 [Default]
大手広告会社の過労死事件に始まり最近違法残業が話題になっています。

最たるものが、宅配大手の過去2年さかのぼっての違法残業調査は大きな話題となりました。
数百億円の未払い残業代を支払う内容です。
ブログでも紹介しましたが、結果的にこの会社は良い方向に向かうと私は個人的に思っております。

大手電力会社でも同様の未払い残業代の問題がありました。

そして今回、有名ミュージシャンも多数在籍する大手音楽会社が違法残業の調査に乗り出しました。

上記3社に共通するのは、「労働基準監督署による是正勧告」がきっかけということです。
ようは、それまでは違法残業があるのを知らなかったのか、黙認していたのか、積極的にやらせていたのかは分かりませんが、従業員が声を上げて、労働基準監督署の調査があって、結果このようになっているのです。

この大手音楽会社の場合、2年分遡るのではなく、あくまでも労働基準監督署の是正があった期間に対しての分を調査して、未払い分があれば支給するとしています。
早速、従業員からは「何でうちは2年遡らないんだ・・・?」と不満が出ているようですが・・・。

こちらの社長さんは労働基準監督署の是正勧告に対して「時代に合わない労基法なんて早く改正してほしい」とブログに掲載したことでも話題になりました。
少し・・・気持ち・・・分かります・・・正直・・・。
この音楽会社はともかく、労基法通りに当てはめられない業種が数多く出てきているのは間違いありません。

そんなことはともかく、ブログに愚痴ったにもかかわらず、調査に乗り出したことは評価すべきところでしょう。
やはり、大手企業になると「社会的信用」「知名度」「評判」等が大きくのしかかってきます。
放っておくと更なるリスクが待ち受けている可能性の方が大きいと判断したのでしょう。
所属する有名ミュージシャンにも影響する可能性もありますしね。

ミュージシャン

今まではパソコンのオン・オフの記録を基に労働時間を把握してきたようです。
今後は、従業員自らがパソコンやスマフォで勤務時間を打ち込んで報告するようにするとのこと。
ただ、このやり方でも「残業時間を減らして打ち込め」なんてことが起きないように注意が必要です。

というわけで、個人的には大手企業も「ほとんど」が問題を抱えているのに表面化していない!だけだと思います。
今の時代、従業員は何かあれば労働基準監督署にすぐに相談に行きます。
もしかしたら労働組合に行くかもしれません。
中小企業も同様ですが、少しでも違法残業等をさせている認識を経営者が持っているのであれば、まずは早めにどのように違法残業を減らすか?そして健全な方向にもっていくか早急に考えなければなりません。

いつ自社に労働基準監督署の調査が来るかわかりません。
リスク回避策は早めに練りましょう!!

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