2019年04月 - ビジネスブログ

オールウィン社会保険労務士事務所
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2019年04月11日 [Default]
4月になり働き方改革が始まりました。
既に準備を済ませた会社も、これから手を付ける会社も、はたまた働き方改革の内容すら知らない会社もあると思います。
正直大変です・・・。
いろいろ意見はありますが省きます・・・。

さて、そんなことより「カリスマ社員」というと皆様どのような方を思い浮かべますか?
一昔前には渋谷109の「カリスマ店員」なんかが話題になりましたよね。
今もいるのでしょうか??
他には、「カリスマ美容師」とかがカリスマというと思い浮かびます。

私の中でこの人こそ「カリスマ店員」だ!という方がいらっしゃいました。
その方は、私たち家族の行きつけのペットショップの女性店員さんです。
ペットショップといっても大きいショップなので、その中の犬や猫、魚等を除く小動物コーナーの店員さんです。

なんでカリスマなのかというと以下のようなことがあります。
@ 私たちを含めて一度来店したお客様の顔をほぼ覚えている
A お客様には当然気持ちよく挨拶のうえ、入りたてのお客様の好きな小動物をすぐに紹介してくれる
B 小動物と言っても、うさぎや鳥、ハムスター、トカゲ、亀、蛇、コオロギなどいっぱいいますが何でも詳しい
C すべての店にいる動物たちをこよなく愛して世話をしているのがよくわかる
D お客様とは動物の話だけでなく、楽しく雑談も交えて笑いが絶えない
E 閉店後も小動物をかごから出して散歩させている
F 小動物の愛くるしい姿をブログでアップして好評を得ている
G 他のペットショップでは見られないような動物も仕入れて販売している(サルやミーアキャットなど)

もしかしたら当たり前のことなのかもしれません。
でも、この当たり前のことをすべてほぼ一人でこなすことは大変だと思います。
当然掃除や餌やりなども並行して行います。
私もいろいろペットショップに行ったことがありますが、言葉には言い尽くせないぐらい心から「この人すごい!」と思いました。
おそらく他のお客様も同じだと思います。
特に用事がなくてもわざわざ動物よりもその方と話しに来ている方も多くいらっしゃいました。
その店員さんはいつもお客様たちに引っ張りだこでした。
まさに「カリスマ」!「看板店員」だと思っておりました。
私の中では、おそらく給料はそんなにもらっていないだろうけど、動物を愛する気持ちのほうが強くて頑張っていたんだと思います。
他の社員が例えば20万円の給料だったら、仮に私が店長だったら3倍は支払ってもよいと思っていました。

過去形になっているのがお判りでしょうか。
そうです。12月末で退職してしまったのです。
理由はあえて聞きませんでしたが何かあったのかな?と察しました。
私たち家族でせめてもの餞別を持参して年末にお別れしました。

そんなこんなで久しぶりに先週末にお店の近くに行ったので立ち寄ってみました。
結論から言うと残念な気持ちになり、おそらくもう二度と行かないだろう・・・と思いました。
店員が2名体制になっていたが、挨拶はしない、少し動物に触れようとしただけで駆け寄ってきて注意する、笑顔もない・・・。
店内もかなりこじんまりしていて動物たちの数も種類も減っていました。
いつ行っても狭い店内にひっきりなしにお客様が来ていたのに全然いなく閑散としていました。
一通り動物たちを見ましたが、心なしか寂しそうに見えました・・・。
「カリスマ店員」がいたときは、少しその方が近付くだけでみんな「遊んで!」と言わんばかりに動いていたのに。

寂しそうな動物

おそらくその方は、他のお店で働いているのではと思います。
間違いなく即戦力で、顧客をどんどん増やしてくれますから。
ただ本人はそんなことは考えていないのだと思います。
ただ純粋に動物が大好きで、自分の店にいる動物たちを「良い」お客様のところに行ってもらいたいということだけなんだと思います。
これってすごい重要なことだと思うのです。
今回はペットショップの店員さんですが、仮に自社の社員やアルバイトに置き換えてみてください。
「自社の商品をこよなく愛し、あるいは自分の技術に自信を持ち、その商品や技術を良い、そして多くのお客様に届けたい」という気持ちをもって働いてくれたら・・・。
言うまでもなくそういう従業員が集まれば最強の会社になると思います。

今の世の中は、そういう理想とは逆方向に進んでいると思うのです。
冒頭で述べた「働き方改革」に伴って、残業時間を減らせ!有給休暇を使わせろ!勤務間インターバル制度を設けろ!・・・
それはそれとして、もっと別のところで労使が協力できればそんなことを強制されなくても自主的にすべて回ると思います。
これはこれで非常に難しいのは承知のうえですが、労使がそういう気持ちになるような取り組みを進めるほうが今後の日本経済にとっても重要なことだと思います。


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